本坊農園は私の家から車で45分。夏に食べたキュウリに惚れ込んでから、何度も訪れている農園です。ちょっと時間はかかりますが、それほどインパクトのある実がギッシリ詰まった、かめばかむほど味があるキュウリでした。本坊農園は作業場に直売所も設けており、いつでも獲れたて野菜が買えます。多品種を栽培されていて、今回の取材のタイミングでは、大根、人参、カボチャ、ほうれん草、小松菜、長葱、小葱、キャベツ、京芋、椎茸がありました。
また味噌や漬物、餅、玄米コーヒー、お茶、切干大根なども野菜から育てて加工販売もしています。特に麦味噌は人気商品で、年間1500個(800g/1パック)を製造販売。全て奥様 千代子さんの手作りで、直売所に隣接する加工場で麦麹の発酵から手作業でされています。発酵途中の味噌麹はほんのり甘くて香ばしいような香りがしました。
いつも穏やかで優しい表情の本坊さん。食の話になると真剣な表情で思いを語ってくださいます。「本物とは、食べ続けて健康になれる野菜です。私の野菜を食べてもらい、みんなに健康になってもらいたい。そのために野菜を育てています。本物の野菜は病気も治すことができます」。大事なことは「食べ続けること」で、「食べ続けると体調が良くなるから、誰でもそれを実感できる」と。実は本坊さん自身も就農後健康に不安を感じた時期があったそうです。その後現在の農法に転換してから、その野菜を食べ続けてから自身も体の調子がよくなったそうです。だから多くの人に、栄養豊富な「本物の野菜」を食べ続けて健康になってもらいたいという強い思いがあります。本坊さんは言います。「たくさん食べて体の中の悪いものを入れ替えてほしい。3ケ月食べ続けると体は変わります。アトピーなどの病気も1年で良くなります」と。毎日体にいい野菜を食べ続けられるように、いろいろな野菜を作られているんですね。
本坊さんが目指すのは、人間の腸内環境を整えるのと同じような土作り。つまり、微生物を活性化させることで有機物を分解し、その栄養を植物が必要なときに植物の自身の力で吸収出来るような状態の土です。使用する堆肥と水にも気を配ります。いい堆肥とは、例えば使う牛糞は本坊さんの稲藁を食べて健康な牛の糞。いい水とは、地下水を汲み上げ電子分解して粒子を細かくし、植物が吸収しやすく、かつ植物体内の循環を促してくれるような水。人間に置き換えると、堆肥=食べ物、水=血液、という考えからです。その他、光合成細菌、木炭、木酢液、米ぬか、など使う資材も全ての基準はそこにあります。
植物本来の働きである光合成が活発で栄養豊富な野菜は、病害虫に強い野菜でもあります。そして植物自身が健康であれば、農薬や化学肥料などの化学的に作られたものを与えなくてもいいのです。
本坊さんの野菜に共通すると感じるのは、自然な甘さと柔軟さ。大根は柔らかいけど煮崩れしにくく、ほうれん草はさっと茹でるだけでえぐみを感じない。キャベツはパリッとした食感でほんのり甘い。くどくなくさっぱりした甘さで、いくらでも食べられる味の野菜だなぁと思います。ブロッコリーは今回葉っぱだけ食べましたが、こちらもいい味。春先に出てくるレタスも今から楽しみです。
本坊さんは「これを食べるために農業をやっている」と言います。「こういうものを食べていたら自然に体に溜まっている悪いものも体の外に出て、体が良くなっていくのですいいものをたくさん食べて、健康になってほしい」強い思いは隠せません。
撮影は天気に左右されます。今回の撮影は夕方。約2時間の滞在中、終始ぶ厚い雲に覆われていました。直売所や作業風景の撮影中も「太陽が出ないかなー」。空を見上げても、雲は晴れません。本坊さん夫妻とともに畑に移動中、雲の切れ間からすっと光が差してきて指差して歓声をあげました。そして白菜畑とブロッコリー畑で約20分の撮影。それが終わるとすぐ太陽は厚い雲に覆われ、そのまま辺りは暗くなりました。
本坊家の今年の干し柿は10年に1度の出来だったそうですが(お話中出して頂きました。いい甘さに感動。つるっと食べられて、べたっとした感じの残らない、さらっとした後味)、「神さま(自然)が作るもの」だそうです。柿も自家製。本坊さんによると、何事も同じで、自然界の法則に合致しているものといいものが出来るように神さま(自然が応援してくれるとか。 神さまがいいものがいいものとして伝わるように応援してくれた、そんな話で持ち切りのえびの市本坊農園のロケでした。
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