牛乳で作った甘酒『百白糀』-都成謙三

miwa_profile01

都成 謙三(となり けんぞう)

昭和29年生まれ、宮崎市出身。大正8年の創業からまもなく100周年を迎え、学校給食の牛乳をメインに、地元ではアンテナショップや車両販売でのソフトクリームでも親しまれている白水舎の三代目。「牛乳で甘酒を作る」という独自のアイデアで自社製品「百白糀」(ひゃくびゃくこうじ)を開発。この商品が、日本の美容と健康に関するトップバイヤー達が選考する「ジャパンメイドビューティアワード」で、第1回最優秀賞を受賞。各メディアで紹介され注目される。有限会社白水舎乳業代表取締役。また、子ども将棋教室経営という横顔も持つ。

miwa_profile02

  • 【住所】
    〒880-0879
    宮崎県宮崎市宮崎駅東3丁目2-5
  • 【電話番号】
    0985-29-2988
アーカイブ (Archive)
牛乳で作った甘酒『百白糀』-都成謙三
  • miwa_slide01
  • miwa_slide02
  • miwa_slide03
  • miwa_slide04

牛乳と甘酒を掛け合わせたジャパニーズヨーグルト「百白糀」

取材にお邪魔したのは、宮崎駅の東側にある白水舎のソフトクリーム直営店夢みるく。ブラウンのウッドデッキが目を引く店内で、まず新商品の牛乳で作った甘酒「百白糀」(ひゃくびゃくこうじ)を試飲させていただきました。発酵乳飲料ということで酸味のある尖った味わいを予想していたのですが。一口ふくんでみると、まずやわらかな口当たりにびっくり。さりげなくもしっかりとした甘みのある味わいが印象的でした。

お話を伺ったのは、この商品を考案した有限会社白水舎乳業代表取締役の都成謙三さん。祖父の代から続く家業は、まもなく100年を迎えます。昭和40年代頃までは駅の東側には牧場が広がり生産・製造を一手に行っていましたが、一帯の土地が都市計画の住居地域に指定されたことから製造販売に特化。また、三代目の都成さんは、初代、先代から続く牛乳一筋の方針から一歩進んで、牛乳に付加価値をつけて販売したいとソフトクリームの商品開発を手掛けました。

被害の打撃を受けたメーカーの、力になりたい

牛乳に付加価値をつけて新しい商品を産み出す。2010年、宮崎県内で発生した口蹄疫の被害で打撃を受けた酪農家のためにメーカーとして何か力になれないかと、次に開発に乗り出したのが高機能性の乳飲料でした。当時、都成さんが着目したのが、ブーム前夜の甘酒。栄養価が高い牛乳と、今や飲む点滴とも言われている甘酒を掛け合わせたら最強のものができるのではというアイデアから試行錯誤が始まりました。体質的に牛乳を飲めない人や、健康への関心が高い高齢者向けなど販売ターゲットについても思案を重ねながら完成したのが、小さな子どもから高齢者まで安心して飲む事ができる、無添加、アルコールフリー、砂糖不使用の全く新しいタイプの機能性乳飲料「百白糀」です。

2014年に発売が始まったこの商品は、生乳に国内産の米糀を掛け合わせることで、遊離アミノ酸を牛乳の100倍以上、ヨーグルトの25倍以上、市販甘酒の4.2倍以上を含み、甘酒にはないカルシウムを摂取することもできます。単に牛乳と甘酒を混ぜたのではなく、牛乳を糀の力でアミノ酸を分解させることで、安心安全なジャパニーズ(和製)ヨーグルトが完成しました。

「美味しく飲んで、健康に、美しく」

発売の翌年、2015年9月。この商品は美容業界に影響のある識者や店舗の現役バイヤーなどが選ぶ「ジャパンメイド・ビューティ」アワード最優秀賞を受賞しました。高機能の栄養価の高いドリンクとしてだけでなく、美容の観点からも高い評価を得たことで、各メディアからも着目されています

東京都内のデパートや宮崎市内の食料品店、薬局など幅広く販路を広げつつあり、今後は宮崎県の協力を得て宮崎大学の医学部や農学部と産官学の連携を図りながら、機能性の裏付けをより確かに固めて行く方針とのこと。 「美味しく飲んで、健康に、美しく」これからがますます楽しみな宮崎発の逸品です。

取材: 横山美和 (よこやま みわ)
宮崎市出身。宮崎大宮高校を経て、立教大学社会学部へ進学。在学中よりフリーアナウンサーとして活動。2003年に帰郷しテレビ宮崎入社。現在は子育てをしながらUMKテレビ宮崎、MRT宮崎放送、宮崎サンシャインFMの番組、CM等に出演の傍ら、宮崎県内で絵本とピアノのステージ「おはなしとおんがくの森」の公演も行う。
facebook: 横山美和

ブログページ―美和の見聞録

PAGE TOP